LINEのトークを暗号化するBOT

Web_App
先日、世界トップシェアのメッセージアプリWhatsAppのセキュリティが大幅に高まったというニュースがありました。
EFF(電子フロンティア財団)は近日中に安全なメッセージアプリのガイドを発表するようです。
メッセージアプリのセキュリティへの関心が高まる昨今、いかがお過ごしでしょうか。
 
この度、LINEのトークを暗号化するBOTを作成しました。
暗号トークを作成・送受信・解読するワクワク感をお楽しみいただければと思います。
 
上の画像ではシンプルにイメージを伝えるため一人で暗号化して復号化してますが、BOTで作った暗号文をコピペして送りたい相手にトークで送り、それを受け取った相手もBOTを使って復号化することで人同士のトークを暗号化できます。
こちらのQRコードかこちらのリンク【2016.5.12追加】からトーク暗号化LINE BOTを友だち登録してください。名前は「ゆう」です。
LINE BOT API Trialの仕様で現状50人までしか友だち登録できません。
このLINE BOTと友だちになればトークの暗号化・復号化を試すことができます。
暗号化トークを他の人とやりとりしたい場合、暗号化したトークを送る側も、暗号トークを受け取って復号化(元の文に復元)して読む側も、このLINE BOTを友だち登録する必要があります。
 
BOTとトークすることで暗号化や復号化を行います。
最初の応答までに時間がかかることがあります。1分ほど待ってみて下さい。
しばらく待っても無反応な場合、何らかの理由でBOTが止まっているかもしれません。
 
暗号化・復号化にはパスワードを使います。
暗号化した時のパスワードと同一のパスワードを復号時にも使わないと復号できません。
パスワードはデフォルトで"12345678"になっています。
暗号側も複合側もパスワード変更せずに使えば、パスワードのことを考えずに暗号化・復号化することも一応可能です。
 
暗号化・復号化に用いるパスワードを変更したい場合は
password (新しいパスワード)
とBotにトークを送ってください。例えば、
password himitsu
とするとパスワードがhimitsuになります。
どのような文字がパスワードに使えるかは完全には把握していませんが半角英数字のみが無難かもしれません。
パスワードを変更して暗号化した場合は何らかの方法で暗号文を読む相手にパスワードを伝えてください。
 
現在のパスワードは、単に
password
とBotにトークを送ることで確認できます。
 
暗号化をするには、
encrypt (暗号化したいテキスト)
とBOTにトークを送ると、現在のパスワードを用いてAES-256bitで暗号化されたテキストが返信されます。
その返信内容をまるごとコピーして、伝えたい相手にトークで送ってください。
 
暗号で送られてきたトークを復号化するには、暗号テキスト全文をタップ長押ししてコピーを選択し、
decrypt (暗号化されたテキスト)
となるように、"decrypt "と書いた後にペーストしてBOTにトークを送ってください。
現在のパスワードを用いて復号化されます。
「パスワードが違うみたいです」と返答された場合は、暗号化した人にパスワードを聞いてパスワード変更してから復号をやり直してください。
 
passwordやencryptやdecryptは半角で入力し、続きがある場合は半角スペースで区切ってください。
 

おまけ機能

スタンプを送ると同じスタンプをオウム返しすることがあります。
オウム返しできるスタンプは無料スタンプの一部のみです。
 
自由な日本語文で話しかけると雑談できます。
NTTドコモの雑談対話APIを使用しています。
Microsoftの「りんな」風と言いたいところですが、あそこまで高性能ではないので会話の際は優しく話を合わせてあげてください。
 

ご注意・補足情報

単に遊んで楽しむためのチャットボットです。
本気で通信の秘密を守りたい用途には使わないでください。
暗号化自体は本当にやっていますが、LINE上でBOTと平文をやりとりする仕組み上、少なくともBOTの運営者(わたし)は通信内容を知り得ます。
LINE上の通信の秘密を守る目的でしたらまずはLINEのLetter Sealing機能の有効化をおすすめします。
Letter Sealing機能についてはこちらのエントリに詳しい説明があります。
なお、LINE BOTのLetter Sealing機能を明示的に有効化する方法は見当たらず、有効か無効か確認する方法も分かりません。
 
りんなと違ってグループトークや複数人トークでは何も返答できません。LINE BOT API Trialの仕様と思われます。
 
このBOTは予告なく停止したり内容変更したりする可能性があります。ご了承ください。
 

使用した主な技術要素

アイコンはいらすとやさんのものを使わせていただいています。
スクリーンショットの例文は青空文庫の 海野十三 / 暗号の役割 より引用しました。

コメント